さる2月13日に行われた第31期美作竜王戦挑戦者決定大会の結果、今期の挑戦者は橋本さんに決定していたことは以前にお知らせさせていたとおりである。
これを受けて本日、現美作竜王=川口竜王・五段との三番勝負が津山キッズ将棋教室本部において予定通り行われた。
朝8時30分頃から関係者(両対局者・立会人・副立会人・副支部長・記録者ら)が見守るなか9時からスタートした。両者は初顔合わせ。
川口さんは美作地方屈指の指し手で同地区で彼の名前を知らない将棋指しはいないほどの強さを誇る。
また、挑戦者の橋本さんは兵庫県出身で最近美作市に引っ越されてきたと聞く。昨年11月の津山王将戦で初めてお見かけしたがいきなりA級準優勝、そして今般の挑戦者決定戦では5戦全勝での登場となった。
振り駒の結果、1局目は川口竜王の先手ではじまった。相振り飛車の展開となり、序盤から互いに仕掛けのタイミングをみた駆け引きがあり、中盤まで難しい展開となったが銀交換から馬を5三に作ることに成功した川口竜王が攻めの厚みを活かして先勝した。(87手10時15分終局)
続く第2局は10時35分から先後を入れ替えて行われた。
第1局に続き本局も相振り飛車となる。カド番に追い込まれた橋本さんは序盤から一手一手に慎重な指し回しで時間を小刻みに使って持ち時間を使い切り一手30秒となる。中盤、7五歩と橋本さんが仕掛けたあたりから将棋が動いた。2筋へ棒銀を繰り出し銀交換に成功した川口竜王が受けに銀を投じて手厚い受けと攻めを展開し粘る橋本さんを134手で受け無しに追い込み連勝でシリーズを終えた。(12:00終局)
川口竜王の老獪な差し回しが印象的であった。
川口竜王、タイトル防衛おめでとうございます。
敗れた橋本さんには次期挑戦者を目指してまた頑張っていただきたい。